« 2009年2月 | トップページ | 2009年4月 »

2009年3月の記事

2009年3月29日 (日)

暮らしの中のアート「ピカソとクレーの生きた時代」

Photoる週末の朝、ヴィロンのパンを食べるために渋谷に向かった。9時の開店に合わせ、なんとか席を確保。たっぷりと満足の朝食を取り、店を出たのが10時。BunkamuraのOPENの時間だ。ザ・ミュージアムで開催されている「20世紀のはじまり ピカソとクレーの生きた時代」展に向かう。朝早く渋谷にやって来たもうひとつの理由。ドイツにあるノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館所蔵の絵画展。同美術館の改修工事の期間中、主要コレクションを大量に貸し出したという貴重な企画。目玉はタイトルにもなっているパウル・クレーのコレクション27点。そして、同時代に生きたアンリ・マティス、パブロ・ピカソ、マルク・シャガールなど表現主義、キュビズム、シュルレアリスムの巨匠たちの作品が並ぶ。実に見応えのあるコレクションだ。

Photo_5 Photo_6 の事前情報もなしに見て回った会場にルネ・マグリットの作品があった。このシュルレアリスムの作家が大好きな私にとっては、偶然出会えただけにかなりの幸福気分。学生時代、パリに短期間留学した際に、ちょうどポンピドゥー・センターで開催されていたマグリット展に足を運んだ。セーヌ河畔のポスター屋を眺めて廻って画集やポストカード、ポスターなどを買った。その後も世界各地の美術館で偶然出会うマグリットの作品に心躍らせた。そんな記憶が蘇る。満足感に包まれながら会場をのんびり歩き回る。近代美術の作品は、意味を考えるのではなく、シンプルに色彩や形を楽しむに限る。それにしても期待していた以上に良い美術展だ。

Photo_3Photo_2 れらの作家たちの作品はお気楽夫婦の身近なところにある。まず、玄関で迎えてくれるのはジャン・コクトー「Le Ange」のポストカード。深い青の背景に、白く浮き出る天使。『恐るべき子供たち』などの作品で知られる小説家でもあるコクトーは、ピカソとの親交も深かったという。そして寝室にはアンリ・マティスの大きなポスター。「イカルス」というタイトル。色彩の基調は鮮やかなブルー。いずれもシンプルな線と色彩の組合せ。作品が何かを象徴しているにせよ、毎日眺める住人にとっては、インテリアの一部。色とかたちのリズムが、自分たちの視覚にとって心地良く響くことが大切。

Photo_4 ビングにはジャスパー・ジョーンズの「Ventriloquist(腹話術師)」という作品のポスター。ジョーンズはアメリカのポップ・アートの代表的作家。MOMAに所蔵された実物も見たけれど、ポスターでも充分楽しめる。これも現代アート作品の嬉しいところ。生活の身近な場所に、暮らしの中に心地良い“モノ”がある。お気楽夫婦にとっては、それが大事なこと。お気に入りの家具や食器を納得いくまで選ぶのも、パソコンの機能だけではなくデザインを重視するのも、ポスターや写真をどこに飾るかを悩むのも、自分たちの快適な生活のため。「そうなんだよねぇ。だから本もきちんと並んでいないと嫌なんだ」妻は作家ごとに本を並べるのはもちろん、背表紙の色を考え、発行順に揃える。確かに美しい。けれど、だからと言って、ティッシュBOXのストックまでそんなにきれいに並べなくても・・・。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月28日 (土)

早く起きた朝は「VIRON(ヴィロン)で朝食を」

Photo Photo_2気楽妻の朝は遅い。毎朝、早起きの私がのんびりと新聞を読み、かんたんな朝食の準備を整え、妻を起こす。私の朝が早いだけなのかもしれないけれど。特に休日の朝、妻の目覚めは遅い。朝食の準備どころか洗濯も終わってしまう場合もある。私よりも仕事が忙しいだけなのかもしれないけれど。ところが、ある週末の朝、そんな妻が平日よりも早い時間に(自主的に!)起き出した。理由はかんたん。大好きなパンを、それもかなりのお気に入り、VIRON(ヴィロン)のパンを朝からたっぷり食べるという目的のため。年度末の忙しい日々に突入した妻に元気を注入しようという計画だ。妻は前日からウキウキ遠足前の子供状態。余り感情を表に出さない彼女には珍しいことだけれど、それだけパンが好きだということでもある。

Photo_6Boulangerie Patisserie BRASSERIE VIRON渋谷店は2003年にOPENして以来、ずっと人気のブランジェリー:パン屋であり、パティスリー:ケーキ屋で、ブラスッリー:カジュアルなレストラン。1階はパリにそのままありそうなこぢゃれたショーケースが並び、店の2階で食事ができる。開店時間は9時。出遅れてしまうと並ぶことになる。「さぁ〜っ、行っくよぉ〜っ♪」ふだんと違い朝から妻のテンションは高い。はいはい。休日の早朝、空いている電車に駆け込む。なんとか開店直後に並ばずに席に付くことができた。それでも禁煙席には空きがなく、カウンタ席の端に並んで座る。VIRONの朝食メニューは2種類。妻はパンを何種類か選ぶことができる「ヴィロンの朝食」。私はサラダやゆで卵が付く「パリの朝食」。さすがに朝シャン(パン)のオーダーは自制し、紅茶を啜る。

Photo_5 Photo_4の店がこだわるレトロドールという小麦粉を使ったバゲット、雑穀を使ったセレアルが木の籠にたっぷり盛られて供される。妻の目が輝く。6種類のコンフィチュールやはちみつが瓶のままパンと一緒に登場する。これが実に美味しそうなのだ。迷いつつも何種類かをパン皿に乗せ、パンとコンフィチュールのそれぞれを味わう。カリカリのクラスト(皮)と、もっちりしたクラム(中身)のどちらにも合う上品でシンプルな味。パリそのままの美味しさ。妻が幸せそうに微笑む。「やっぱり美味しいねぇ♪ヴィロンは。この気泡がたっぷり入ったバゲットが好みなんだよねぇ」彼女はハード系のパンが大好き。「PAULやメゾンカイザーも好きだけど、やっぱりヴィロンが一番好きかなぁ。愛してるって言っても良いぐらい♪」そこまで何かを(それがパンだとしても)愛せるというのは幸せなことだ。

Photo_7

Photo_3

ンが皿にあると残せないんだよねぇ」しかしどう頑張っても、あと2つ残っているヴィエノワズリーを食べるのは無理じゃないか。「えっ!そうなんだ」と妻が驚く。確かに彼女はごはんであれば小さな茶碗一杯も食べられないのに、水分含有率の少ない穀物系の食物を与えてしまったら最後、残らず食べ切ってしまう。チーズフォンデュ用に買って残りは朝食用と思っていたバゲットや、大きな袋入りのポップコーン、お徳用サイズのポッキー、非常用に備蓄してある乾パンの類いまで。「お客さま、よろしければこちらのパンはお持ち帰り用にお包みしましょうか」ナイスなタイミングでスタッフが声を掛けてくれる。ひゅう〜、助かりました。

食用となったパンを抱えて階下へ降りる。するとそこは席を待つ人の列。凄い。OPENから6年近く経つというのに、飽きやすい日本人にこれだけ支持されているのは、やはり美味しいという証拠。早く起きた朝は、ヴィロンで朝食を。お薦め。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年3月22日 (日)

どちらが?どちらも!「石田衣良と奥田英朗」

Photo_4みはじめてしばらくは鼻に付いた。一人称で語る「ぼく」の語り口が気取り過ぎて、過去形で語り続ける物語の「今」が待ちきれなくて、じれったくて。けれど大好きな作家だから、きっと今に、もうすぐ、と思いつつ読み進めた。なぜこれ程「ぼく」に感情移入できないんだろう。その理由が分かった。美しく、賢く、育ちも性格も良く、端から見たら「ぼく」にはもったいない、せっかく付き合い始めた大学のクラスメイトを裏切り、人生をかけて愛してしまったのが、「ぼく」ですら“特別に目を引くほどかわいくもなかった。なによりも性格に問題があったのだ”と思い返している女の子、美丘だったからだ。それはまるで、せっかく藤原紀香と結婚できたのに、浮気が原因で離婚しそうな陣内智則のようなもの。そこで、自分の視点が「ぼく」のものではなく、ミーハーな大衆の視点だと気が付いた。

40 からこそ、そこから先を読み進めると、石田衣良の術中にはまる。お涙頂戴的な設定をなぜ石田衣良もが、とも思うのだけれど。それでも。袖にした女性とも上手な和解をしてくれる。この辺りですっかり『美丘』のファンになり、「ぼく」の未来を心配してしまう。さすがのストーリー・テーラー。脱帽だ。立て続けに読んだ『40 翼ふたたび』にしても同様だ。同じ作家と思えない程、こちらの物語は肩の力が抜けている。デビュー作であり、出世作でもある『IWGP』シリーズの中年男版とも言えるし、解説では実際にそう書かれてもいる。しかし、この“現代”を切り取り、実際の出来事を想起させるようなストーリーが出て来ても、きっちりと石田衣良の物語にしているのが凄い。マスコミに良く顔を出す彼の、してやったりの笑顔が見えてくる。ちっ、また負けてしまったぜ・・・って勝負じゃないし、勝とうとは思ってもいないのだけれど。ちょっと悔しい。

Photo_5 品ごとに肩に入る力が違っているのは奥田英朗も同様。もしかしたら、別の人間が書いているんじゃないかと思う程。『空中ブランコ』で直木賞を獲ったものの、精神科医の伊良部を主人公としたシリーズは破天荒。面白過ぎて、良いのこれで?という作品群。かと思うと、『最悪』『邪魔』などの重いテーマを丹念に書き上げた陰鬱な作品もあれば、『サウスバウンド』のような明るく爽快なストーリーも書き分ける。それにエッセイを書かせれば、下手じゃん!と突っ込んでしまいたくなる『港町食堂』やら『泳いで帰れ』とかのダレダレ系の作品もある。どこに奥田英朗の実体があるんだ!と思っていた処に『ガール』だ。参った。実に巧い。女性の視点から書いた、などというレベルではない。女性が書いたというディティール。文庫本が発売され、かなり売れているらしいが、良く分かる。

世代の女性からは「何贅沢なこと言ってるのよ!」と思われながら、ちょっと羨ましいとも思わせる設定でもある。いろんな意味で“ガール”心をくすぐるのだと思う。この本を読んでいる女性が「あるある!」と言っているのを、決して君にはないよ!と端から見たら突っ込みたくなる感じ。この辺り、松任谷由実や柴門ふみに通じるものがある。(なのに、書いているのは男性なのだ)きっと多くの女性が「奥田英朗の『ガール』って面白かったよぉ♪」とか、同僚(女性)に薦めたくなってしまう本なのだ。

ォーカルを聞いた瞬間に、「あ、桑田だ。サザンだ」とか、「あぁ相変わらず下手だなぁ、ユーミンだね」とか分かってこそビッグネーム。とすると、石田衣良は既にどんな作品を読んでも、「あぁ石田衣良だな」と分かってしまうビッグネームなのか。それとも、「あぁ、これも奥田英朗だったんだ、へぇ〜っ!」と思わせる奥田英朗が巧いのか。そう言えば、ポンちゃんと山田詠美のどちらの作風も山田詠美風味。とすると、作家個人の情報が多いと作品の底に通じるものを感じ取れるのか。とは言え、いずれも好きな作家たち。彼らの新刊はいつも待ち遠しく、読むのが楽しみだ。・・・そんなブログの記事を、毎週末、私は書きたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月21日 (土)

みんなで踊ろう!歌おう?「マンマ・ミーア!」

Photo_2 のミュージカルは、合計5回観たことになる。汐留で3回、NYCで1回、そして六本木で1回。汐留は言わずもがなの劇団四季のステージ。電通四季劇場「海」のこけら落し公演。ミュージカルを観て、立ち上がって踊った初の体験。演出に文字通り踊らされたのかもしれないけれど、そこはABBA世代。ユーキャン ダァンス!ユーキャン ダァ〜ンス!と歌われればダァンスィング♪してしまう。仕方ない。2度目はご近所の友人夫妻を誘い、一緒に踊った。友人(夫)に「IGAさん、真っ先に踊ってましたねぇ」とか言われながら。そして、ロングラン公演も終わりだと聞いた頃、「マンマ・ミーア!」がすっかり気に入った彼らと一緒に再び汐留に向かった。名残惜しさを感じながら、3度目の公演でも立ち上がり、踊った。

Photo4度目はNYCの友人夫妻と一緒に。当時、友人(夫)は人気のチケットを取るために、「日本からVIPが急に来ることになった。取れないと大変なことになる!」と無理やり(半ば脅して?)チケットをゲットしてくれた。さすがの英語力とネゴシエーション力。そして、シャイな日本人があれだけノリノリなんだから、ブロードウェーであれば、さぞや!と思って期待しながら劇場に向かった。さすがに4度目だし、ストーリーはばっちり。歌はもちろん問題なし。そして、エンディングだぁ。ダンスィング・クィーン!イェイ!・・・え!誰も立たない。踊らない。アラバマやらアイダホ(想像)から来ていた爺ちゃん、婆ちゃんたちは踊らなかった。踊れなかった。きっとABBAは知らなかったのだと思う。不完全燃焼。・・・それから5年。「マンマ・ミーア!」が映画化されたとのニュース。行かねば!

・・・と、思いながら映画館になかなか行けない日々が続いた。芝居と違って前もってチケットを予約する習慣がないため、行きそびれていた。そこに故郷に住む弟からメール。「娘が急遽東京に行くことになったんだけど、会場までエスコートしてもらえない?」ん?何?「皆で一緒にマンマ・ミーア!を観ながら映画館で歌おう!というイベントがあって・・・」何!楽しそうじゃないか!ところでなぜ娘(19歳)がABBAなの?マンマ・ミーア!なの?聞けば、中学の修学旅行で四季の「マンマ・ミーア!」を観て、家に帰り報告すると父親(弟)が手ぐすね引いて待っていた、という訳らしい。なるほど。彼らはカラオケ・スナック(ボックスではなく)でデュエットしたり、震災直後の神戸でボランティアに参加した場所を共に再訪したり、実に仲の良い親娘。今回も後から娘に合流するという。お気楽夫婦はイベント当日は会えず、翌日ランチを一緒に取ることに。

Photo_3ビルで仲良し親娘と待合せ。ところで、イベントはどうだった?「みんなで歌おう!カラオケナイト!っていう英語歌詞字幕付きの上映があって、でも今回のイベントの主催者が行った時は誰も歌わなかったんだって。それで、これはいかん!ということでMixiのコミュで募集して賛同したメンバーが100人弱集まったという訳。娘が最年少参加者で、俺が最年長参加者だったんだ」なるほどねぇ。彼らと別れた翌日、さっそく六本木TOHOシネマズへ。そこは前々日に姪が歌った場所でもある。映画はステージと違って当然ロケが可能。ストーリーの広がりも、映像の広がりもステージとは段違い。もちろん出演者たちの顔もアップにもなる。だからこそ、ドナ役のメリル・ストリーブの皺が良い。その後のステージ衣装とのギャップが際立つ伏線になる。ステージでの“良い娘”過ぎる設定より、ソフィ役のアマンダ・セイフライドが良い。チャーミングなソフィの魅力が画面に溢れる。そして、何よりもABBAの楽曲が良い。思わず小さく口ずさむ。うん、確かに歌いたくなるね♪

ん、そう言えば「DVD出たら買うよ♪」と弟が言っていた。そしたらみんなで、歌おう!踊ろう♪ユーキャンダンス!YES!We Can!「え?私は良いよ」妻の答は予想通り。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2009年3月20日 (金)

スィートな日々「春のショコラたち」

Photo Photo_2リスマスからバレンタインデー、ホワイトデーと続く冬から春にかけての数ヶ月はパティシエたちにとっては大繁忙期。特に保存期間の短い生チョコを扱うショコラティエたちは、1年12ヶ月の1/4ではなく、ほぼ年間の全精力をかける3ヶ月間に違いない。お気楽夫婦の定番チョコと言えば、「ショコラティエ・ミキ」。バレンタインに妻からもらったのも、ホワイトデーに妻に贈ったのもショコラティエ・ミキ。ホワイトデー用ボンボン・ショコラのパッケージは、ナチュラル、カプチーノ、ビターの定番に加えて春限定のベリーティーと、ハート形のキャラメル・ローズマリーをホワイトチョコに代えたもの。赤がテーマカラーのラッピングに白いハートが愛らしく、美しく映える。

Photo_3 松に住む妻の父からも、お馴染みゴディバのトリュフチョコが届いた。妻が贈ったバレンタイン・チョコのお返し。妻と同様に口数が極端に少ない義父は、お礼のメッセージ代わりのお返しスィートは忘れない。それも、ホワイトデー当日にきちんと届くのが几帳面な義父らしい。ちなみに、誰もが口数が多い我が親族は、何を贈っても反応が悪く、着いたとの連絡も、お礼のメッセージも、お返しもほとんどなし。どちらが良いとか、悪いとかではないけれど、口数の少ない親娘は互いに会話が長くは続かなくても通じ合っている、ようではある。かと言って、私の実家と通じ合っていない訳ではない・・・と思いたい。

Photo_4 外なところでは、ボクササイズ(兼整体)の先生からもお返しのチョコをいただいた。差し上げたのはルタオのロイヤルモンターニュ。いただいたのは、同じ地元の「ラ・ヴィエイユ・フランス 本店」のホワイトチョコとオランジュ。地産地消。最近評判のNEW OPEN店ということだが、残念ながら未訪問。どれどれ。ううむ、旨い。ホワイトチョコの甘さとドライフルーツやナッツのバランスが好き。妻も美味しそうに食べつつも、会社でお返しにもらったというヨックモックのシガールをぱくり。「私はこっちも好き♪」確かに、定番中の定番。サクサクとした歯触り、バターの香りが間違いなく美味しい。 納得。それ以外にも、モロゾフやら、どこぞやのクッキーやら、甘いものがたっぷりストックされている。バレンタインのお返しの余波。

Photo_6 週に訪れた妻の従妹を訪ねた際に持参したのもお気に入りスィート。自由が丘のチュベ・ド・ショコラ。お店を訪ね、お約束の400g入りの割れチョコを買った後、“限定品”と記載されていたため瞬間的に手に取ってしまった「ジュエル・ド・ショコラ」。チョコの宝石という名のパッケージを開けると、彦摩呂だったら「まるでチョコレートの宝石箱やぁ!」と言うに違いない美しい色とりどりの割れチョコのアソート。「えぇ〜!食べるの勿体ない〜♪」という従妹と一緒に何種類かをぱくつく。確かに旨い。しかし、こんな甘い生活をしていたらいかんっ!カロリーを消費しなきゃいかんっ!「IGAさぁん、やっと落ち着きましたぁ。カラオケ行きましょう!連れてってください♪」余裕のできたミキちゃんからのお誘い。行かねばなるまい。

末から続いた甘い日々。イチゴ、おはぎ、お団子、桜餅。これから春のスィーツも美味しくなる季節。ジムに通い、カラオケで消費し、カロリー・バランスを取った上で、食べてしまおう!甘いもの。・・・お気楽夫婦のスイートな日々はまだまだ続く。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年3月15日 (日)

梅は咲いたか、桜はまだ・・・「水戸偕楽園公園」

Photo_10戸の春と言えば、偕楽園の梅。妻の従妹が嫁いだ茨城への旅、2日目は梅祭りで賑わう偕楽園へ。偕楽園は金沢の兼六園、岡山の後楽園と並び「日本三名園」と称される日本庭園。そう言えば、水戸は「三」ということばに関係が深い。紀州、尾張、水戸の徳川家は「御三家」。水戸黄門として知られる徳川光圀は水戸藩の第二代藩主。徳川家康の孫に当たるから、三代目。また、最近はそんな言い方はしないし、街には可愛い子も多いと思うのだけれど、仙台、名古屋と並び「日本三大○○産地」とも言われていた。不思議。そして、水戸の三大名物を上げろと言われれば、アンコウ、梅、納豆か。前夜にアンコウを制覇したお気楽夫婦。残念ながら納豆は致命的に苦手な私にとって、偕楽園の梅を制すれば水戸は攻略したも同然。ぜひ梅の名所を訪ねよう。

Photo は言え、朝7時のお迎えは早すぎない?「いやぁ、駐車場がすぐ満杯になっちゃうんですよ」と従妹のダンナ。なるほど。しかし、せめて8時にと懇願して早朝の観梅に向かう。偕楽園に隣接する千波湖(せんばこ)沿いの美しく整備された周回道路を走り、無料駐車場に到着。なんとか空きはありそうだが、確かに既に多くの車が駐まっている。皆さん朝が早い。のんびりと湖畔を歩きながら偕楽園へ。売店もまだ開店準備中。偕楽園を造園した第9代藩主徳川斉昭の別墅(べっしょ:別邸)だった好文亭にもまだ入れない。9時の開門まで偕楽園の梅林を散策。園内の梅の木は今が盛りと咲き誇り、実に見事。しかし古木が多く、痛々しくも健気に花を付ける樹も多い。白梅、紅梅、中には1本の樹に紅白の花が咲くものもある。「それは接ぎ木するんだって聞いたことがあります」ふぅ〜ん。地元出身の従妹のダンナのガイドが続く。

Photo_2 1842年に造園された偕楽園は、1999年に隣接する千波公園などと合わせて偕楽園公園とされた。面積は30ヘクタール。都市公園としてはNYCのセントラルパークに次ぎ、世界第二位の広さだという。好文亭の急な階段を上り、公園を見渡すとその規模を実感することができる。視界一杯に広がる梅林、千波湖、美しく手入れされた木々と芝生。実に気持の良い風景だ。「芝生の向こうまで行ってみましょう」団体客が増え始め、大勢の人で賑わう偕楽園と対照的に散策する人も少なく、広々とした穴場的な梅林。まだ若木が多く、花の付き方も豪勢だ。「団体客は時間がないからこっちまで来ないんですよ」さすがに地元民の情報は確かだ。それにしても開放的で心地良い空間だ。「すごいスケールだよね。羨ましい環境だなぁ」妻も感心しきり。「まだ造成中のところもあるし、奥の方は桜も見事ですよ」従妹のダンナも胸を張る。

Photo_3 園の隅々まで手が行き届き、きちんと管理されている。園の外れに咲いていた枝垂れ梅も見事な枝振りだ。千波湖の周回道路も歩行者用(ランナー用)の広い歩道と、車道にきちんと分かれている。湖を眺めながら走る周囲3kmのコースは気持良さそう。「ここだったら走ってみたいなぁ」と普段はジムでしか走らない妻。「周りは桜の樹なんです。桜の季節もきれいですよ」確かに湖の周囲は桜並木。満開の頃には素晴らしい風景になるのだろう。梅は〜咲いぃたぁか♪桜ぁはまだかいなぁ♪小声で端唄を口ずさんでみる。「桜の季節にもぜひ来てください!」まるで茨城県の観光大使のように従妹夫婦が声を揃える。地元を愛してるんだなぁ。良い街だ、良い夫婦だ。妻の妹夫婦のようなものだし、また来る機会もあるだろう。「その時は、“山コース”ドライブを考えておきます」はい。いつか、茨城弁ガイドによるほのぼの紀行、楽しみにしてます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月14日 (土)

鮟鱇の海を訪ねて「茨城ほのぼの紀行」

Photoる週末、茨城に住む妻の従妹を訪ねた。一人っ子の妻にとっては妹のような存在。「家を買ったから遊びに来てねぇ♪」と前々から言われてはいた。しかし、上野から特急で1時間、世田谷の西北端にあるお気楽夫婦の住まいからは都合2時間。日帰りで訪ねるには遠く、かと言って泊まりがけでわざわざ行くには“口実”が必要な距離。そこで、毎年恒例にしていた私の誕生日祝いのホテル宿泊を、都内近郊から水戸に変えた。口実(あるいは目的)は、鹿島灘や北茨城で獲れる冬の味覚、アンコウ。極めてシンプル。「うわぁ♪嬉しい。じゃあどこに行くか考えておくね・・・」妻が訪問を告げるメールを送ると、従妹からたっぷり絵文字入りのメールが返って来た。彼女も弟と2人だけの姉弟。姉の来訪を心待ちにする妹の姿が目に浮かぶような元気な文面だった。

Photo_2 Photo_7 寄り駅に迎えに来てくれた従妹夫婦の車で茨城観光ドライブ。「今日は“海コース”にしましょう!」行き先はお任せ。事前の予備知識がない分、車窓から眺める風景は新鮮。海岸線をひたすら北上する。いくつかの地元の名所を訪ねた後、さらに北に向かう。「ここは余り有名ではないんだけど、とっておきの場所なんだ♪」従妹がちょっと照れながら案内してくれた場所は、まさしく穴場スポット。遠くから冬の荒波が次々に押し寄せるが、海岸手前の岩場で波が消され、海岸線では穏やかな波がひたひたと寄せる不思議な入り江。いつまでも波を眺めていたくなる和みの風景。海辺の町で波の音を聞きながら育った私にとって、海岸で波の砕ける音は、心地の良い懐かしい音楽だ。「おぉ〜い。そろそろ行くよぉ!」妻に促されて車に戻る。

Photo_5 Photo_6もないとこなんですけどねぇ」帰路、地元出身の従妹のダンナがそう言いながら、懸命に道の途中の名所を解説してくれる。確かになんでもない風景なのに、彼の茨城弁と相まって、実にほのぼのと温かい風景に見えてくる。「ところで、茨城の人って冬はアンコウ鍋ばっかり食べてるの?って言われるんですけど、家でもめったに食べないし、僕なんかお店で食べたことないんです」あぁ、そうなんだ。「だから楽しみなんだぁ♪」従妹も唱和する。素朴な夫婦。そんな2人が案内してくれたのは地元の有名店「山翠」。到着すると店の前まで客が溢れている。「予約しなくても大丈夫ですよって電話で言われたんだけどなぁ」と従妹のダンナが心配する。ん、のんびり待とう。そんな気分でいられる旅だ。

Photo_8 Photo_9 つこと30分余り。満席の店内の奥、お座敷に案内され、まずは乾杯。運転するダンナと姉妹のような従妹同士2人はお茶で。あん肝の煮こごり、アンコウのから揚げを肴にビールをぐびり。イワシの天ぷら、軍鶏の山椒焼きも良いお味。うんまぁ〜い。そして待望のあんこう鍋。「うわぁ、美味しそう♪」この店は味噌にあんこうの肝をすりこんで炙った秘伝の“焼き味噌”が特徴。小さな団子状の焼き味噌をスープに半分程溶き、くつくつと煮立ったら“あんこうの七つ道具”と言われる正身、皮、肝などの具材を入れる。旨そうっ。どれどれ、熱々を頬張る。うっ、旨い。ちょっと入れただけで濃厚な味になる焼き味噌の味と、淡白なあんこうの身がバランス良く、素朴ながら滋味溢れる美味しさ。「美味しいですねぇ」と声を揃える従妹夫婦。彼らと過ごした冬の1日と同様に、温かく、ほのぼのとした料理だった。

ころで明日のお迎えは7時ぐらいで良いですか?」え”?それはちょっと早くない?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月 8日 (日)

“ふつ〜”を味わう「夜の来訪者」

Photo田安則という名前を聞いてぴんと来る人は多くはない・・・のか。段田男(だんだだん)というインパクトのある芸名の演歌歌手もいたなぁ。番場蛮(ばんばばん)というのは、確か少年ジャンプに連載されアニメ番組にもなったマンガ「侍ジャイアンツ」の主人公だった。そう言えば今年のWBCの日本チームの愛称は「侍ジャパン」だったけど・・・音感だけの連想はオヤヂの始まりであるけれど、最近のお笑いでもそんなネタを持ったコンビもいたような、いないような。という訳で、段田安則だ。小劇場第三世代の代表的劇団「夢の遊眠社」に所属していた。と言っても段々通じなくなってしまうけれど、野田秀樹が東大在学中に結成した人気劇団。段田の他に、上杉祥三、羽場裕一、松澤一之などがいた。同時代の人気劇団に向上尚史が率いる「第三舞台」があった。そうか、もう20年も前の話か。

の段田安則が初演出の「夜の来訪者」を観た。会場は紀伊国屋ホール。観終わるといつも「お尻が痛い!」と妻が愚痴る昔ながらの小劇場。小劇団の憧れの劇場でもある。う〜ん、なかなか本題に入れない。つまらなかった訳ではない。渡辺えり、高橋克実、八嶋智人、岡本健一、坂井真紀らの贅沢なキャスティング。脚本も有名なサスペンス。小さな「事件」とも言えない1人の女性の自殺の報が、平穏だった実業家宅を訪れた警官によって伝えられ、その一族のひとりひとりに次々に波紋を呼び・・・。作られ過ぎた感じのストーリーが現実感をなくしてしまったのかもしれない。翻訳劇を日本で上演することの難しさもあるかもしれない。“上流階級”“成金”の存在を揶揄する視点が現在とギャップがあったのかもしれない。しかし、上演前に70年代のニュース映像を流すことで時代背景を柔らかく伝えたはずだ。現在にも通じさせるネタも加えられていた。

ぁ、そうだったんだ。大正時代の話かと思った」開演に間に合わず、冒頭の映像を見られなかった妻の感想。そうか、あんな台詞まわしは日常的ではなくなったばかりか、パロディでしかあり得なくなったんだ。「お父様ったら・・・」「君には期待しているんだがねぇ」というような家族の会話。親と子、兄弟の距離が良くも悪くも縮まり、家族の間で丁寧語や敬語が使われることがなくなってしまった。姉妹のような母娘、父を尊敬できない息子。そんな親子間のコミュニケーションに敬語はない。「早い話が面白くなかったってこと?」いえいえ、楽しいことしか記事にしないというコンセプト。取り上げること自体で肯定的。でも、ちょっと歯切れが悪くないか?確かにそうかもしれない。ここ数年、観終わった芝居のコメントを書くことが極端に少なくなったのは、「楽しい」の基準が上がってしまったのではと思い、書き始めたのがこの舞台の記事だった。

味しいものも日常的になってしまえば、普通の味になってしまう。「美味しい」「楽しい」の水準を一度上げてしまったら、下げることはできない。下げる必要もないのだけれど、自らの評価の最高水準のものと比較して否定してはいけない。それぞれを味わい、楽しむ姿勢が大切。舌や目が驕ってしまっては日々の「美味しい」「楽しい」を楽しめない。「なぁんだ、早い話が面白くなかったってことなんじゃない。野田とかと比べちゃうからいけないんじゃないの?私は“ふつ〜”に面白かったよ♪」いや、だから違うんだってば。・・・ん、でもその表現良いね。「夜の来訪者」ふつ〜に面白く、楽しい芝居でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月 7日 (土)

ビバ!エスパーニャ!「アンダルシアの嵐」

PhotoNYC帰りの友人夫妻とスペインに出かけた。最初の訪問先はアンダルシア。地下鉄丸ノ内線/南北線の後楽園駅から徒歩2分。期間限定のスペイン。2004年に逝った天才ダンサー、振付師、そして演出家でもあったアントニオ・ガデスが率いた舞踊団が来日していた。会場は文京シビック大ホール。1,800席余りの大箱。「カルメン」「アンダルシアの嵐」「血の婚礼/フラメンコ組曲」3部作の日替り、全10公演。ガデスがいない「アントニオ・ガデス舞踊団」。入りが心配になるのは前職の頃からの習い。しかし、雪混じりの荒天なのに8割方埋まった客席。ほっとしたながら開演を待つ。幕が上がり、シンプルなステージの上に立つ群衆。フラメンコ独特の手拍子(パルマ)、タップの音が会場を包む。一糸乱れないダンサーたちのステップ。うぁ〜鳥肌。一瞬の内に“ガデス・マジック”の虜になる。

Photo_2 の日の演目「アンダルシアの嵐」は、横暴で好色な地頭に対し、農民たちが鋤や鍬を手に立ち上がるストーリー・・・。スペイン語が分からず、フラメンコに造詣が深い訳でもない2組の夫婦には、チラシに書かれたそんな短い解説しかヒントがない。果たして2時間弱の舞台を楽しめるのだろうか。寝不足の妻は眠ってしまわないだろうか。・・・しかし、すぐにそれは杞憂だったと分かった。ダンサーたちの踊り、つま弾くスパニッシュギターの音色、そして何より舞台全体が醸し出す空気で、難なく登場人物たちに感情移入でき、日本語なしでスペインの田舎の物語が理解できるのだ。そして何よりも心震える群舞。質素なドレスの裾がエロティックに翻る。タップのリズムが会話になる。農民たちの嘆きが、怒りが、喜びがダンスということばになる。パルマのリズムが人々の声になる。囁きになる。

B448002ps3 の訪問先はスペイン名物、バル。向かったのは、ビルの中にある小さな店。文京区のアンダルシアからタクシーで10分程の距離。「ふぅ〜っ!ただものじゃないね。凄い人たちだね」アンコールで幕が上がる度に、舞台の1シーンが再現される演出に驚いたという妻が溜息を付く。「いやぁ〜楽しかったぁ♪」「イギリスにいた頃、2週間ぐらいスペインを旅したんです。夏の暑い時期で、安ホテルのエアコンは壊れかかっていて・・・」NYC帰りの友人夫妻がスペインの思い出を語る。舞台の興奮が残る中、冷たいセルベッサ(ビール)で乾杯。トルティージャ(スペイン風オムレツ)、ハモンセラーノ、カジョス(牛モツの煮込み)、何種ものアヒージョなど小皿のタパスをたっぷりオーダー。「うん、どれも美味しいぃ♪」お気楽で、お手頃な料金で、きっちり美味しいスペイン居酒屋だ。

B448002pm8_bル エスパニョール ラ・ボデガ」というのがお店の名前。(注:撮影忘れのため、写真をぐるなびのサイトから無断借用。お詫びにリンクしておきます)スタッフの気配りも心地良く、なかなか良いお店。友人夫妻はサングリア、私はカヴァ。その後はワイン。お酒も進む。気分はすっかりスペイン。実は、今夏のヴァカンスは、スペイン行こうかと計画してみた。しかし、どう頑張っても実質5日ぐらいしか滞在できないことが分かった。ということであっという間に断念。そこで企画した文京区と千代田区の小さなスペインの旅。「お食事もうすぐラストオーダーですけど、パエリアはぜひ召し上がってみてください♪」う〜む、絶妙のタイミング。お薦め上手。ではシーフードのパエリアお願いします!・・・スペインではきっとこうは行かない。ん、TOKYOで楽しむスペイン。かなり楽しい。良い感じ。

も、スペインにはいつか行ってみたいなぁ♪」と妻。「あぁ、ぜひ行きましょうよ!」と友人(妻)。「良いとこですよ」と友人(夫)。うぅむ。彼らのおかげでお気楽度数が増しているかも。はい、いつかご一緒に。ビバ!エスパーニャ!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月 1日 (日)

人を繋ぐ味、人を繋ぐ店「たん熊北店」

Photo_65年以上NYCに駐在し昨秋に帰国したばかりの友人夫妻。2人は金融系の企業に入社後、オクスフォードに留学。その後に日本に帰国。お気楽夫婦はその頃に2人と知り合った。「ところで本城さん、さっき話に出ていた○○さんって、北海道出身じゃないですか」と友人(夫)。「確かそんなこと言うてました」「きっとその彼は僕の小学校時代の同級生だと思います」「あらぁ、そうでっかぁ。今は、半蔵門のホテルで料理長してますわ」ん?それは親父の緑綬褒章のお祝いに行ったお店かも。「え!グランドアークの〈門〉という店だったら良く行ってます」と妻も気付いたようだ。美味しいランチが破格のお値段で食べられる、私も大好きな店だ。「僕が児童会長で、彼が副会長だったんです」。ふぅ〜ん。そんな偶然があるんだねぇ。

Photo_8ころでIGAさん。私、今度店出すんですわぁ」え!たん熊ブランドで?それとも本城ブランドで?「本城ブランドですわ」え!独立ということですか!じゃあ、この店も大変ですね。「そうなんです。困ってるんです」話を聞いていた料理長の保坂さんが零す。「最近、若い者の目標となるような料理人の道みたいなもんが見えなくなって来て、だったら私がやってみようかなと」へぇ〜っそれは凄い。「連れてってくださいよ、って言ってるんですけどね」と半ば本気に聞こえる保坂さんのことばには本城さんは応えない。リスクもある、安定した道ではないことを充分理解しているからこその無言。浜松の「弁いち」のご主人といい、本城さんといい、もちろん私も(レベルは違うが)、ある年齢になった時、自分の仕事を見つめ直す時期が誰にもやって来るのだろう。

Photo_9 うですかぁ。残念だけど、楽しみですね。お店の場所はどちらですか。「用賀なんです。用賀神社のすぐ近くで・・・」あぁ、それは嬉しい。ぜひお伺いします。「今はまだスケルトンの状態で、これから造作なんです。できたらご連絡しますので、ぜひいらしてください」えぇ、もちろん。これは楽しみが増えた。そんな会話をしながらも、甘鯛の菜の花上用蒸しやキビナゴの刺身をいただく。どれも実に丁寧な仕事。繊細で優しい味。「思えば、IGAさんたちが私たちにとって初めて会った“大人”の夫婦だったんですよね。暮らし方のお手本になるような」「そうだねぇ。そう、2人でよくそんな話をしてるんです」と、突然友人夫妻の告白(?)。えぇ〜っ!酔ってるんじゃない?こんなお気楽な2人が?“楽しそう”ということなら、そうかもしれないし、嬉しいことだけれど。

Photo_10の店もきっと2人だけで初めて来たら、違う感じだったかもしれないと思うんだ。食べていてほんとに楽しいもの♪」なるほど。それは嬉しい。私はいつも思うのだ。料理店は無限と言っていい程あり、自分たちが行けるお店は限りがある。料理評論家ではないのだから、せっかく出会った店であれば、まして自分たちの味覚に合った店であればなおさら、☆などに関係なく、特別な店で良いのだと。料理人と親しくなることで料理への評価が甘くなるから嫌だ・・・というような人もいるけれど、私は逆。今日の料理は美味しかったと伝えられ、ちょっと今日はどうかなと(言わないけれど)思いながらも、許してしまう関係の方が好き。美味しい料理は“味”だけで楽しむのではなく、作る人、サービスする人、食事を共にする人と楽しい時間を過ごすもの。

Photo_11 ウンタにはたん熊名物のすっぽんの丸鍋。生姜の香りが鼻腔をくすぐり、絶妙の味のスープが口腔に幸せをもたらす。「○○さん、本城です。ちょっと待ってください」本城さんが自分の携帯電話を友人(夫)に渡す。「え!○○さんに繋がってるんですか?」「あのぉ、○○?僕です。××です。久しぶりぃ・・・」またまたサプライズ。あっという間に30年の時間を超えて会話する2人。同級生の彼の店にも一緒に行ってみなくちゃね。「あ、行く!行きたい!まずは平日にランチで!」と、またノリの良い友人(妻)。了解。こうして人は味で繋がり、舌で結ばれる。そこに「タケノコ握ってみました。どうぞ」と本城さん。昆布締めのヒラメと共にぱくり。「お腹いっぱいだと思っていたのに大丈夫。すっごい美味しいねぇ♪」

っぱり料理は日本だぁ。どれも美味しかったなぁ。楽しかったぁ♪」ダメ押しのデザートを食べながら友人(妻)が呟く。すっかりご機嫌の模様。また友人たちと一緒に来たいと思わせる、人を繋ぐ店。この料理を誰かに食べさせたいと思わせる、人を繋ぐ味。今日も楽しく満足の食事ができた。「この店では一度も何かが不足したことがないなぁ。いつもリラックスして楽しめるんだよねぇ」と妻。そう。自分にフィットした店こそが、その人にとって☆☆☆なのだ。次は、ご近所の友人夫妻も誘って、用賀の本城さんのお店で!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年2月 | トップページ | 2009年4月 »