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2008年10月の記事

2008年10月27日 (月)

ガーデンシティ&シティ・オブ・セイルズ「速報!ニュージーランド紀行」

PhotoPhoto_2 の国から帰ってきた。とは言っても一匹の羊も見ることもなく、南島、北島の2つの街で1週間余りを過ごした。そして、夢の中で羊を一匹も数えることもなく、痛めた右腕で毎日スカッシュをして、毎夕たっぷりのワインを飲んで、毎晩ぐっすりと眠った。・・・と言うことで、すっかり時差ぼけが抜けないまま、早朝に速報版の記事をアップしているという訳だ。訪れたのは、ガーデンシティと言われるクライストチャーチ、シティ・オブ・セイルズと呼ばれるオークランド。どちらも良い街だった。人々の生活が実に豊かだった。そう、この旅は“豊かさ”について考えさせられた旅だった。

Photo_4ライストチャーチでは6カ所のスカッシュコートがあるクラブを巡った。いずれもコート数は3面から8面。テニスコートやラグビー場を併設し、コートを臨むメンバーのサロンではビールやワインを楽しみながら観戦できるスペースがある。わずか35万人規模(品川区程度)の都市に、こんな施設がたっぷりある。生垣に囲まれた家は芝に覆われ、あらゆる街路には並木が続いている。文字取りのガーデンシティだ。オークランドではアメリカズ・カップの会場にもなったハーバーを見て回った。巨大なクルーザーが街の中心部に何艘も停泊している風景に度肝を抜かれた。そして繋留代も安く、人口あたりの船舶保有率は世界で最も高いらしい。ワイテマタ湾のいたるところにハーバーがあり、ものすごい数のマストの林が対岸からでも見て取れる。まさしく、シティ・オブ・セイルズ。

Photo_3ュージランドの春は8時ぐらいにようやく夕闇が訪れる。まだ明るい5時を回ったあたりで男たちがスタンディング・バーで酒を酌み交わし、ラグビー中継に歓声をあげている。リタイアした悠々自適の男たちだけではなく、ブラックスーツを着ている仕事帰りの男たちも。その手にはビールやワインのグラス。ニュージーランドでの一人当たりビールの年間平均消費量は日本の54リットルに対して90リットル。ワインは生産量、輸出量、消費量とも増加傾向。ソーヴィニヨン・ブランやシャルドネなどの白ワインが絶品。気軽なスクリュー・キャップのお手頃なワインが手に入る。残業もなく、明るい夕方には家路に着き、スポーツをしたり、酒を飲んだり。ビールの消費量も高い訳だ。・・・そんな街を訪ねた記事の詳細は来週以降に。美味しかったニュージランド料理や、ワインのご紹介や、もちろん参加したスカッシュの大会「ワールド・マスターズ」についても。

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2008年10月26日 (日)

エコな街、LOHASの街「自由が丘女神まつり」

Photo_2 年の冬からずっと妻は忙しかった。勤務先の企業は緊急事態が続いていた。土日に出勤することはあっても、平日に休むことはできず、有給休暇や夏休みはおろか、振替休日を取ることさえままならなかった。羊の国、ニュージーランドに出かけるのは、妻の慰労を兼ねた時期外れの夏休みであり、振替休日の消化でもある。妻が平日に休むのは1年ぶり。そう聞いてあらためて驚いた。転職直前に前職の企業での有給休暇を何日か取得し、転職後すぐに有給休暇をまとめて取ってしまおうという私とは大違い。妻こそが我が家の大黒柱。(我が家はマンションだからそんなものはないけれど)とは言え、妻も私も日本の企業に所属する身で、この時期に1週間も休むにはかなりの勇気が必要だ。

Photo_3 みの直前はさすがに慌ただしかった。3連休の内、2日間は出勤。それもクライアントである自由が丘商店街関連企業も関わるイベントの立ち会いと視察。まぁ、お気楽と言えばお気楽であるが。そのイベントとは、36回目を迎える「自由が丘 女神まつり」。12の商店街がひとつの商店街振興組合としてまとまった、加盟店数1,080店を超える日本最大の商店街の一大イベントだ。自由が丘のその昔の地名は「東京府荏原郡碑衾大字衾(ふすま)」。かつての街の有力者であった地主たちが協力し、自由学園に敷地を提供し、区画整理を行い、自由が丘と街の名を変えた頃には現在の街の基盤ができあがっていたという。その頃から自由の気風に溢れ、若手にも活躍の場を与えるリベラルな土地柄だ。

Photo のイベントでも同様に商店街の若手が活躍。「自由が丘森林化計画」と銘打ち、エコに関するトークショーや「古本を森に帰そう」などのイベント、PASMOで決済をすると緑化資金としてポイントが寄付されるなどのエコ企画が満載。そんな企画の裏側で、微力ながらお手伝いしていたのが私という訳だ。自由が丘の街を歩いていても挨拶する相手が増えた。とは言え、スタッフに「奥さまと一緒にビールでも飲みながら、気楽においでください」と言われたことばにそのまま甘え、やはり休日出勤だった妻と夕方には合流し、南口の緑道沿いのカフェでのんびり。道を行く人たちや、犬たち、ベンチで酒盛りをする人たちを飽かず眺めていた。

Photo_2んか落ち着くねぇ♪ずっと変わらずに、やっぱり良い街だわ」そう言う妻は学生時代に三軒茶屋に住み、青山に通い、買物はもっぱら自由が丘という生活だったらしい。緑道のベンチで酒を酌み交わす人々の手にあるのはワイングラス。テーブルの下に転がっている空き瓶はシャンパン。オサレ。う〜ん、街行く女性も子供からおばあちゃんまでキレイでお洒落な人が多い。「あら、男性もなかなかだよ。お洒落なおじいちゃんも多いね♪」と妻。彼らが経済的に豊かだからということもあるけれど、この街で生活を楽しむ、この街を愛する人たちが多いことが私の現在の仕事に繋がっているのは事実。LOHASというのは「Lifstyles Of Health And Sustainability(健康で持続可能な社会を志向するライフスタイル」の略語だけど、ここにあるのは「Libertyhill-styles Of Happiness And Sustainability(幸福で持続可能な自由が丘スタイル)」。そんな街に、少しでも役立つ仕事ができれば。

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2008年10月18日 (土)

お祝いの花、お礼のメール「メモリアル・バースディ」

Photo_2ぇ、IGAIGAぁ、何かプレゼント用意してるの?」妻の誕生日の数日前。いつものスポーツクラブのスカッシュコートで、ご近所の高級住宅街に住む友人Kちゃんから尋ねられた。妻からは、皆と一緒に「たん熊」に行くだけで充分、プレゼントは何もいらない、と言われていた。だから小さなブーケでも買おうかと思っていた。「じゃぁさぁ、私がプレザーブド・フラワー作るよ!」おぉ、それは良いねぇ。ありがとう!じゃあ、みんなで一緒のプレゼントにしようか。スカッシュ仲間“ハニカミ/クィーンズ”の2人にメールを送る。さっそく2人から返信。「良い提案ですねぇ。よろしくです♪」「もちろん大賛成!」この辺りのノリは、女子高生並み。さっそく彼女に返信内容を伝え、制作をお願いすることにする。

しっ、分かった。じゃあ材料費だけで良いよ。私のイメージするEちゃん(お気楽妻)の感じで創ってみるよ。楽しみぃ♪」彼女はフラワー・アレンジメント教室の先生。お気楽夫婦の結婚パーティでも素敵なブーケを創ってプレゼントしてくれた。その作品は優雅で上品。贈る相手に合わせたイメージで創られる花はいつもとびきりに素敵だ。友人の結婚式にはいつもフラワー・アレンジメントの依頼付きで招待されるという大変な役割。材料費だけではとても割に合わない。でも喜ぶ友人たちの顔を見る彼女の顔もとても幸福そうでもある。家族で海外旅行に出かける度に、いつもスーツケースひとつ分もあるのではないかと思うほどのおみやげを皆に買って来る彼女。きっと、彼女は大好きなのだ。人が、友人たちが、喜んでくれるのが。そして何より、彼女は誉め上手で誉められ上手。良いねぇ♪と誉めると、実に素直に「良いでしょう♪」と応えてくれる。

Photo_3 の日のプレザーブド・フラワーの出来も素晴らしかった。誕生日おめでとう!と、テーブルの上に差し出された紫のバラ。「うわぁ、きれいだねぇ」「すっごぉい!Eちゃんに合ってるぅ」「どうもありがとう♪素敵ぃ」誉められたKちゃんは、照れながらも「良いでしょう♪Eちゃんのイメージなんだ」と胸を張る。レッスン仲間の1人からも可愛いギフトボックスを受け取る。自由が丘のモンブランのクッキー詰め合わせ。昔ながらの堅実に美味しい妻の好みのタイプ。もうひとりのレッスン仲間からはペニンシュラのチョコレート。これまた妻のストライクゾーンど真ん中。人生の秋に実った友人たちは、年齢を重ねてから出会っただけに価値観も近い。

日。そんな楽しい誕生日を過ごした妻が、皆にお礼のメールを送った。「昨晩は遅くまでありがとうございました。記憶に残る楽しい誕生日になりまし た・・・」そんなメールにさっそく皆が返信。さすが今時のアラフォーだ。「こちらこそぉ。楽しかったし、美味しかったねぇ・・・」「素敵なお店&ロケーションで、楽しいメンバーと一緒にEちゃんのお祝いができて最高でし た!」「昨夜はたいへん美味し く楽しい一時でした。夜景も食事も何もかも感動的!」なんだか80年代的な大げさな表現のメールが飛び交う。そこもまたアラフォー。改めて実感すれば、いずれも長くお付き合いしたい貴重な仲間たち。人生の中で、こんなに印象的な誕生日を迎えることは、そう多くはない。つくづく幸せだね。楽しい誕生日でした。「・・・ところでニュージランドでもよろしくね!」友人の1人のメールはそう続いた。そう、いよいよ人間よりも羊の多い国、ニュージーランドに出発だ。

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2008年10月13日 (月)

実りの秋、祝いの秋「たん熊北店玉川店」

Photoつの間にかしっかり秋だ。夏に食欲が落ちる訳でもなく、冬には冬で鍋がやっぱり美味しいとか、年中食べることが楽しみなお気楽夫婦。それでも実りの秋、食欲の秋。爽やかな気候が2人の食欲をますます刺激する。秋を味わう、つまり旬の味覚を満喫すると言えば「たん熊北店二子玉川店」。この店で過ぎ行く夏を味わった際に、スカッシュ仲間を連れてこなきゃ♪と意気込んだ2人。ちょうど10月は妻の誕生月。妻の何度目かの誕生日のお祝いを兼ねて“ハニカミ・クィーンズ”のメンバーを招集した。と言うことで、ある週末の夜、妻を含めた4人の美しい(・・・と書けとのご要望でした)女性たちと、目にも舌にも幸せな時間を過ごした。

ん熊北店」を訪れることこれまでに数回、その度にカウンタに座り、店長の本城さんや板さんと会話しながら美味を味わうのが常だった。しかし今回は5人。さすがにカウンタという訳にはいかない。そこで前回の訪問の際に、しっかりと店内を下見をさせていただいた。個室はいずれも大きなガラス窓がある。国分寺崖線の緑と、都心に続く夜景が美しい。掘りごたつの和室も捨てがたかったが、椅子席の半個室のスペースを予約。天井も高く開放的で、カウンタ席とはまた異なる趣き。お祝いの当日、さっそく現れたメンバーの1人が感嘆の声を上げる。「うわぁ、きれいだねぇ。素敵♪素敵♪」妻のリアクションの薄さに慣れた身には、妙に新鮮で嬉しい。この席を選んだ甲斐がある。

Photo_2ずはお祝いということで、スパークリングワインのロゼで乾杯。いくつかは忘れ、おめでとう!シュワシュワのピンクの泡が優しく喉を潤す。うまうま。よしっ、美味しい季節の味を迎える準備は万端だ。さっそく「スモークサーモンのヒエルロン酸和え」「南瓜饅頭の菊花餡かけ」「胡麻豆腐の蒸し海胆のせ」など、何皿かの前菜をオーダー。「うわぁ、きれい」「すっごい美味しいねぇ」この店の料理はやはり食べる人を幸せにする。そして続いて「秋の前菜の盛り合せ」。盛り付けも美しく、一品一品の味がきちんと主張し、それぞれに美味しい。そこに本城さんが登場。「今日はほんまありがとうございます。お料理はいかがですか」の挨拶に「とっても美味しいですぅ♪」の大合唱。ふふふ、お誘いしたお気楽夫婦もちょっと嬉しい。一緒に記念撮影に入ってもらった本城さんもご満悦。

Photo生日のお祝いということで、こちらをご用意しました」おっ、鯛の器に入ったお赤飯か。あれ?違う。「茶碗蒸しの上に炊いた餅米、そしてフォアグラを載せて、餡をかけてあります」おぉ〜スペシャル!「うわっ!これ何!すっごい美味しい♬」「きゃぁ!ほんと。フォアグラが美味しい♪」「この味付け上品だねぇ」いつも以上の本城マジック!「なぁんか、とってもいい店だねぇ。私も気に入っちゃった」「いつも2人でこんな店に来てるなんて、良いね、羨ましいっ」「今度はダンナにも食べさせたいなぁ」メンバーもすっかり満足のご様子。良かった良かった。なんか、良い誕生日になったねぇ。妻にそう囁くと、「うん、ありがとう。こんな誕生日も良いね」2人だけでカウンタで味わうのとはまた違った幸せな味。妻の人生も折り返し。人生の秋に実った素敵な友人たちと過ごす楽しい夜だった。

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2008年10月11日 (土)

成すべき人生、成さざるべき人生『お腹召しませ』浅田次郎

Photo の声は頭の上から降ってきた。夜遅く、仕事帰りの私は途中駅からシートの一番端に座ることができたので、一心に文庫本を読んでいた。「何もこんなとこから乗らなくてもいいじゃないか」「仕方ないじゃない、もう電車が出ちゃうんだから」酔っぱらった夫と、それをアヤす妻の会話のようだ。ちらっと2人の姿を一瞥した。仕事を引退したぐらいの年齢に見える老夫婦。すぐ近くに立っているため2人の会話が聞こえて来る。「人の顔見やがって、失礼だな」「何言ってるの、よしなさい。どうしたの」「何か気にくわないらしい」何かトラブルが起きたのか。気にはなるが、読みかけの文庫本の続きの方が気になる。「失礼じゃないか。だいたい役人は・・・」ふぅん、何か嫌なことがあったのか。「俺は見れば分かるんだ。会社で仕事できないんだ。こんなやつは、きっと頭悪いんだ」そうかぁ、絡んでいる相手は、仕事ができそうもなく、頭も悪そうなヤツなんだ。やれやれ。

う止めなさいよ」冷静にそう言った女が、私の座るシートのすぐ横に身体を寄せる。「何で庇うんだ」男が毒づく。・・・え?え!わ、私ですか?そこで初めて今までのことばが私に向けられたものだと気付く。「せっかく楽しくお酒飲んでいたのに。こんなことだったらタクシーで帰れば良かった」女が零す。何か身につまされる。自分が守ってきたプライドが失われてしまったことを、嘲笑われるのが怖いのか。自分を何かで護りたいのか。私の一瞥は男の何を壊してしまったのだろう。2人の声は決して大きくはなく、私に聞こえるか聞こえないかの会話。周囲に注目される状況でもない。中途半端でもあり、理不尽でもある。それにしても物語の続きが気になる。読書に集中したいのに、相変わらず2人から発せられる雑音は続いている。降車駅に到着。立ち上がり、男を今度は凝視する。男が私を睨む。うぅむ、こんな顔か。年齢を重ねると、人格や品性が顔にはっきりと表れる。あぁ、こんな風に歳をとりたくないなぁ。そんな風貌の男だった。

田次郎の『お腹召しませ』は時代物の短編集だ。江戸時代の武士の話を描きながら、短編の前後に浅田自身の語りや解説が入る構成。そこで語られるのは、現代のサラリーマン、夫婦、男と女など。そのふたつの時代の近似に気付かされる。遠い時代と思っていた江戸が急に身近に感じられる。魅力あるストーリーと登場人物。そして快哉を叫びたくなるラスト。堂々たる浅田節だ。それにしても、浅田の描く江戸の人々は、品がある。鯔背な男に、粋な女・・・だけではなく、傍からはみっともなく見えるぐらいに対面を保たねばならない武士や、家を守るべきという絶対的価値観に疑問を抱いてしまう市井の人としての武士。現代社会に通じる、などというありふれた表現とは違う。江戸の時代も、現代も、人間は悩み、苦しみ、それでもなんとか精一杯生きてきたのだ。そして、いつの時代にも、葛藤の中にあってこそ、自分の譲れないものを護ることを選んできたのだ。譲れない、護るべきものが何なのか。それによって人品が自ずと定まる。

分の人生の中で、何を成すべきなのか。何を成さざるべきなのか。それは決して経済的な成功だったり、社会的な立場だったり、ばかりではないだろう。自分の愛する人に、街に、コミュニティに、何ができるのか。そんなことを仕事を通じて日々考えることができる日々。悪くない。照れずに言えば、楽しい。新たに選んだのは小さな会社だけれど、目指すものは大きく、矜持もある。今、自分がいる環境に感謝したい。そして、護るべきものがだんだんとはっきりしてくる自分に対しても素直に喜びたい。すると自ずと、成すべきものが分かってくる。決して人品を疑われるような歳の取り方はできない。「なんだか今日は固めなこと書いてるねぇ。でも大丈夫だよ、私が一緒だから、そんな嫌なジジイにはならないよ」ふぅ。こんなお気楽妻と生活すること、それも素直に楽しみたい。

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2008年10月 5日 (日)

スカッシュと酒の関係「アフタースカッシュ」

Photoュージーランドへ。いつの間にか、そんなことになってしまった。右腕で、絶好調でも、日本の水準でも、オープントーナメントで勝つことは難しいのに、いきなり世界大会。実に大胆だ。言い換えれば、無謀だ。でも、だからこそ楽しもう。そんな開き直った気持になった。とは言え、鍼治療の効果が出てはきたものの、右腕はまだ以前のようには使えない。利き手ではない左手でのインチキスカッシュは、奇跡的に上達してきたけれど、初心者としては上手という程度。とても世界各国から集まる選手たちに勝てるとは思えない。いや、勝てないまでも対戦相手に失礼のないプレーができる水準までには持って行きたい。よしっ!ちょっと頑張ってみるか。ミキちゃんのように、世界に羽ばたいてみるか!(ちょっと大げさ)

して、ある週末、ニュージーランドにも同行するコーチと共に、高原リゾートでのスカッシュ合宿に参加した。2日間で4コマのレッスンと、2時間の交流試合が予定されている。お気楽夫婦が1ヶ月かけてやる練習を2日間でやるぐらいの内容だ。参加メンバーは、東京近郊の複数のスポーツクラブから集まったスカッシュフリークが20人弱。インチキサウスポーの私は中級、右手で参加する妻は中上級のクラスに振り分けられた。初めて会う方々とは言え、共通言語はスカッシュ。お互いのプレーを見ていれば、その人のキャラクターも想像できる。強気のプレーをするけれど、優しい気持の人かな。言い訳が多いこの人はプライドが高いのかな。右手が使えないことで、普段の自分より目線を下げて他人のプレーを見ることができる。右手だったら難なく取れるボールが、左手ではとんでもなく難しいボールに変わる。だからこそ気付くこともある。

Photo_2 宿初日の練習を終え、同じ施設内にある温泉に浸かり、その後はお楽しみの宴会。帰らなくても済む、という安心感と開放感が底なしの“飲み”を誘う、ある意味大人げない宴会になることが多い。そして、この合宿でそれを改めて実感することになる。コーチ陣を含め20人を超える宴会。時間制限があるようなないような飲み放題。中には食事の後に自主練習をするためにお酒を控える人がいるけれど、ほとんどは半ば宴会目的で合宿に参加するエンジョイ・スカッシュ・プレーヤー。かくいう私もそうだけど、この記事の前半ではちょっと頑張ってみるか!と決意したはず。その辺りが酒飲みの弱さ、だらしなさ。飲んでしまった。たっぷりと。当初から2次会を想定しているコーチが用意させた大量のビール、メンバーが持ち込んだワイン、日本酒、おつまみと共に部屋飲みに突入。あぁ、世界が遠くなる。

カッシュコートの中の姿を見て、その人のキャラクターが分かる、などと嘯いていた私はまだ青いな!と痛感。人は多面的であり、スカッシュで解放される人もいれば、酒で解放される人もいる。かくいう私もスカッシュで(酒でも)ストレスを解消しているのは事実。しかし、それは解放され過ぎ。コートでの姿から豹変し、反則技を繰り出す女性が出現。スカッシュにいろんなプレースタイルがあるように、酔い方もそれぞれ。犠牲になった若手男性コーチには気の毒だったけれど、これも接客業の通過儀礼のようなもの。冥福を祈りつつ、翌日のレッスンに臨む。しかし、強烈な二日酔い。それでもなんとか倒れずに頑張り、最終レッスンを終える。「いやぁ、IGAさんの左は良い感じになってきましたね」そうだね、右手も多少は使えるようになってきたし、後は試合の前日にいかに飲みを抑えるか、だね。「分かっているのに、酔っぱらいって、おバカだよねぇ。また繰り返すんだよねぇ」と妻。・・・確かに。温泉に浸かって、また昼食時にビールを飲んだ私は、学習できない酔っぱらい。世界は、遥かに遠い。

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2008年10月 4日 (土)

若きショコラティエンヌは世界を目指す「サロン・ド・ショコラ」

Photo る週末、ご近所ショコラ「ショコラティエ・ミキ」に立ち寄った。長〜い夏休みの後、再会するミキちゃんへのご挨拶を兼ねて。「あぁ~、IGAさん、お久しぶりですぅ♪」相変わらずラブリーな声で迎えてくれるミキちゃん。長い休みだったね。「はい。暑い夏はチョコレート屋さんはお休みですぅ。でも、毎日のように工房には来てました」それはそれは。研究熱心だね。ところで、そのポスターが貼ってあるってことは・・・。「そうなんです。決まりました。パリのサロン・ド・ショコラに出ることになりました。まだ現実感がないんですけど」聞けば10月29日からの会期で、夫君もご一緒だとのこと。良いダンナだ。「そうなんです。ちょうど3連休が重なるんで、休んでくれるというので、心強いです」以前、食事をご一緒した際に語っていたご夫婦の夢がひとつ実現する。ミキちゃんファンとしては嬉しい限りだ。

Photo_2度、『東京WALKER』に連載している、来栖けいさんの「プチプラ珠食道」に掲載されるんです」へぇ、凄いじゃない。「そうなんです。すごく良く書いていただいて、とってもありがたいんです。でも、来栖さんには固定ファンが付いてらっしゃるから、どうなっちゃうんだろうって心配もしてるんですけど」そうかぁ。ショコラティエ・ミキ、ブレイクしそうな予感。好循環が始まっている。その期待にミキちゃんが応えることができれば、その評価はさらに大きくなって、強くなる。とても嬉しいけれど、同時に少し淋しい。この小さな可愛い店の店頭にミキちゃんが自ら顔を出し、接客することがなくなる。そんな日を想像してしまったお気楽夫婦。なんだか子供が大きくなって自分たちの元から飛び立ってしまう気分。勝手に親気取り。

Photo_3の日は、自分たちが食べる分だけのオランジュと、桃のコンフィチュールをお買い上げ。ショコラティエのコンフィチュールだから、当然チョコレート入り。桃、砂糖、チョコレート、レモン、ブランデー、ミントと原材料表記にはチョコレートが3番目に出てくる。どんな味か楽しみだ。という訳で、さっそく数日後の朝、トーストに乗せて食べてみる。私のトーストはバターを塗った上に、コンフィチュール。かりっとひとくち。んん〜ん、良い香り。桃の香りと食感が先に来て、ミントが追いかける。チョコレートは入っている・・・んだろうなぁ、ぐらいのバランス。ふぅ〜むこれは美味しい。あぁ、そうか。チョコレートが全体のバランスを整えている役割なんだ。実に繊細なハーモニー。この味がこの街から世界に向かって飛び立とうとしている。

Photo_5界って、近いのかねぇ、遠いのかねぇ」と妻。そうだねぇ。ミキちゃんを見ていると、遠いのに、すぐ側にある気がするね。「私たちも、ニュージーランドのワールド・マスターズ・スカッシュに出てみない」え?私たちもって、私の右腕はまだ治療中だよ。なのに、世界大会?それに、我々は試合に勝ったり、強くなったりという方向を目指すのではなく、エンジョイ・スカッシュなんじゃないの。「だからマスターズなんだよ」ふぅむ。確かにコーチに一緒に参加しませんかと誘われてはいたけれど、日本の会社員は夏休みでもないのに1週間も休めない。「私は今年忙しくて夏休みは全く取れなかったし」ん?もう行く気だね。若きショコラティエンヌが世界を目指してパリに旅立つように、お気楽夫婦はエンジョイ・スカッシュを極めるために、南を目指す・・・のか。「行ってみようよ♪」行っちゃおうか、ニュージーランド♪

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